Day7 その2 スコーンとレディグレイで最後のクリームティー London2016

まだ雨がしとしとと降り続く中、ケンジントン・ガーデンを出て駅まで続く道を歩きながら、お茶できるお店を探しました。少し歩いて、いつも日本で自分が行っているような店構えのコーヒーショップがあることに気づきました。Kensington Coffeeという名前のお店のようです。ロンドンに来てから全然コーヒーを飲んでいないので、突然飲みたくなり、衝動的にお店に入ろうとしましたが

向かいに、このCandellaというティールームがあることに気づいてしまいました。ここは内装がクラシカルで良い感じだったので、旅行前からチェックしていたお店です。コーヒーと紅茶でしばし悩んだのですが、とりあえずお店の中を確認しようと道路を渡ってこのお店の中を覗き込みました。そして写真の通り素敵な内装だったので、こちらのお店に入ってしまいました。

お店に入った時は空いており、窓際の席に1組お客さんがいるだけでした。内装はこの通り、とても凝っていて非日常を味わえました。テーブルやソファ、飾られている小物は全体的に年季が入っており、完璧な調度品ではなかったので扱いに緊張することなく、リラックスして過ごせたので良かったです。

ケーキはなかったけど、カウンターの上のケーキスタンドの並びは素敵です。天井のストライプも素敵です。

そして天井には天使が羽ばたき、青空が描かれています。昔ドイツ一周旅行した時、こんな天井の教会を訪ねまくりました。教会にシャンデリアはありませんでしたが。

スマートな黒人の店員さんがメニューをテーブルに持ってきてくれました。メニューも年季が入ってます。3段トレーのケーキスタンドでサーブしてくれそうなアフターヌーンティーもありましたが、それをたっぷり楽しむ時間とお腹の余裕がなさそうだったので、クリームティーにすることにしました。クリームティーとは紅茶とスコーンのみのアフターヌーンティーのセットのことです。値段は8ポンドでした。今まで見たホテルやカフェのクリームティーの値段よりお手頃です。

クリームティーを注文したら、紅茶の種類を選んで、とメニューをひっくり返されました。夥しい紅茶の種類を見ておののきました。100種類くらいありそうです。これが本場のティールームか…!と感動もしましたが、何をどう選んだらよいかわからず、オロオロしました。しかしこの英語の文字列の中に、キラリと光る「Lady Grey」という単語を見つけて、大好きなリプトンのレディグレイを思い出し、きっとあのレディグレイと同じようなものにちがいないと注文しました。最初レディをカタカナ読みしてしまい、通じないという失敗を犯しました。ゥレディみたいに発音したら通じました。

クリームティーがやってくるまでの10分くらいの間、続々とお客さんが入ってきて店員さんは大忙しでした。店には一人しかいないようで、やってくるお客さんをさばくのにいっぱいいっぱいになっている様子を見て、ちゃんと出てくるか心配になりましたが、無事整いました。お皿やポットの柄が全部違うのに、不思議と統一感があります。こんなごちゃごちゃ感もかわいいです。

紅茶の入ったポットはロウソクで温めらていたので、最後まで熱々の紅茶を楽しめました。予想した通りあのレディグレイで、アールグレイよりも柑橘強目の味と香りを楽しみました。紅茶はたっぷりカップ2.5杯分ありました。淹れたての優しい香りも、最後の方の濃いめの香りもどちらも好ましいです。

スコーンはキャス風の水玉の1段トレー皿でやってきました。見た目から味をあまり期待していなかったのに、ホテルで食べたスコーンに負けず劣らずとても美味しかったです。周りはサクッとしていて中はほろほろ、バターの香りとほんのりした甘みと塩気のバランスが最高です。イギリスのスコーンは、スーパーで買ったパックのものですら、日本人が作ったものよりだいぶ美味しいという説は本当かもと思えました。いちごジャムは残念ながらスーパーで買える瓶入りのジャムの味でしたが、スコーンが美味しかったのでジャムの普通さが補われました。クロテッドクリームつけても美味しかったです。こんな美味しいスコーンを、自分も普通に作れるようになりたいなあと思いましたです。

紅茶の2杯目が終わりそうな頃に、ついにお店は満席になり、店員さんは息つく間もなくずっと動き回ってました。やっとカウンターに戻ってきたタイミングを見計らってお会計を済ませてお店を出ました。

ケンジントン・ガーデンを出た通り沿いには魅力的なお店がたくさんあり、ぶらぶらゆっくり眺めながら駅までの道を歩きました。ここはフィンランド料理を提供しているデリのようです。シンプルだけど中を覗きたくなるショーウインドウです。

このお店は閉まっていましたが、シュガークラフトの材料や道具を販売しているお店のようでした。飾られているケーキから垂れているチョコレートやショーウインドウ下の花柄がちょっとやりすぎな気もしますが、面白いです。

町のケーキ屋さんのようなお店もあったので、どんなケーキが並んでいるかチェックしてみました。ここはフランスのパティスリー風だったのでヴィエノワズリーやフランス風のケーキが並んでいたのですが、日本のパティスリーのように、ムースを組み合わせたケーキは見当たりませんでした。ほとんどスポンジケーキにクリームやジャムを重ねたレイヤーケーキです。

この写真は上と同じお店ですが、別の日にも、フランスのパティスリー風のお店を覗いてムース系のケーキがないことはチェックしていました。イギリスとフランスは地理的にこんなに近いのに、フランス風のムースを組み合わせたケーキを作るお店はあまりないのかなあと思いました。イギリス人はヴィクトリア・ケーキに代表されるように、粉を焼いたスポンジのレイヤーケーキしか好まないのかなー。もしそれが本当だとしたら、日本人の好みの広さや、日本のパティシェのフランスの近さは凄いなー、と感心したりもしました。

次第に雨も止む中、地下鉄でスーツケースを預けたホテルまで戻りました。次こそ本当にロンドンを旅立つのであります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Back to Top