1日目 その8 六花亭@旭川神楽岡店と8月の寒さ

旭川動物園からバスに揺られて、旭川駅前まで戻ってきました。大きなスーパーやパチンコ屋、工場と言った郊外の景観が続く広い道路を割とスムーズに走り抜けてきましたが、50分くらいはかかったような気がします。旭川動物園の観光客もたくさん乗っていましたが、直通ではなく路線沿いの停留場にも止まる便で、かつ、比較的本数が多いせいか、地元の方も多く利用しているようでした。途中気づいたら、満員のバスの中で寝てました。

次の目的地に向かうバスをバスキタ!で調べたところ、20分くらい空き時間があったので、駅前の観光センターで時間をつぶしました。観光センターはカフェがあったり、旭川のいろいろな町のパンフレットが充実していて結構時間がつぶせます。HPがオシャレで気になってた東川町(車がないと厳しそうなので行かなかった)のパンフもありましたが、東川町みたいな、デザインに気を使った違う町のパンフもあり、どの町も若い人を呼び込もうと力を入れているのだなあと感じました。旭川のお土産も売ってました。動物園で手に入れた「き花」も、もちろん売っておりました。ちなみに目的地への最寄りバス停は特にHPに載っていない(多分車で来ることしか想定されていない)ので、路線図を見ながらGoogle Mapで目的地に一番近そうな信号の名前などをバスキタ!で検索するという荒技で確認しました。海外旅行のバス利用でも使っている手なのであります。

ようやく目的のバスがやってきたので乗り込み、15分くらいで目的地のバス停、神楽岡8条1丁目に到着しました。プラタナスの並木路が続く、雰囲気のある通りです。しかし誰も歩いていないです。車は結構通り抜けていきます。

通り沿いには神楽岡公園が広がっています。中にキャンプ村があるので本当に公園なのか疑っていましたが、やっぱり公園とは名ばかりの森でした。しかも鬱蒼としたタイプのやつです。日暮れどきにちょっと散歩する気持ちで中に入ったら、道に迷って戻ってこれなそうな危険な香りのする公園であります。道路の反対側に渡り、住宅街側を旭川駅方面と反対側に歩いて進みます。

5分程度歩いて、目的地に到着しました。六花亭、北海道1軒目の神楽岡店であります!建物も新しく、木々もきっちりお手入れされていて、通り沿いの建物の中でも飛び抜けてオーラがあるのですぐにわかりました。旭川の喫茶室があるもう1軒の六花亭、旭川豊岡店は、先ほど乗っていた旭川動物園のバス路線沿いにあったので、最初はそちらの方に動物園帰りに寄っていこうと考えていたのですが、神楽岡店にはここでしか食べられない限定品があると何かで見かけたので(確か公式ではない)、バスを乗り換える面倒くささもありましたがこちらに来てみました。喫茶室のある六花亭には、そういうお店独自の限定品がある店舗があるようなので、それを全部フォローしたマニアのページとかないかなーと探してみましたが、そこまでマニアックなものは見つけられませんでした(毎月のおやつ屋さん情報などをフォローしたファンページは見つけましたが)。もし私めが北海道に移住したら、毎週末に各地の六花亭に出かけて、限定品をマメにチェックして記事をアップするブログでも作ろう、と思った次第であります。

喫茶室閉店40分前という微妙な時間のため、ショーケースのケーキは空っぽでした。平日なのもあって入荷が少なかったのか、お昼前にはだいたいなくなってしまったそうです。無念。冷蔵コーナーに駅前のイオンの六花亭でも見かけた富良野限定のはずのぶどうチョコレートが積んでありました。富良野から近いから、旭川には売っているのかなと思いました。その他マンゴープリンとか水羊羹とかシュークリームとか食べてみたいものがたくさん並んでましたが、やっぱり喫茶コーナーのおやつが食べたかったので諦めました。

店内はとても広々としていて、無駄…いや、かなりゆったりとした空間幅が取られていました。船底天井もモダンな雰囲気を醸し出していて素敵です。ただ売り場やカウンターまで行くのに割と歩数がかかるのが厳しかったです。喫茶コーナーはセルフサービスでしたが、置かれている椅子やテーブルが、旭川の特産品である旭川家具のもので、どれも木製品の暖かみがあり、落ち着いて素敵でした。いろいろなメーカーのものを置いているらしく、椅子のデザインにばらつきがありましたが、やはり同じ旭川家具のくくりのものであるせいか統一感がありました。

神楽岡店の限定物はこれです。「旬神楽」と名付けられた何種類かの和菓子が月替わりで登場するようです。この時はぼたもちや大福が並んでいるようでしたが、ご覧の通りからっぽで完売の札が…肩を落として去ろうとする我に、優しい店員さんが「最後の1個のお菓子がこちらにあるのですが、いかがでしょうか」と声をかけてくれました。最後の1個だから片付けようとしていた枝豆のきんつばです。枝豆のきんつばなんて初めて見るし、とても興味深かったので「お願いします!」と食い気味で回答しました。準備してもらっている間に喫茶カウンターの方にも行き、メニューからいくつか注文しておきました。

注文してもらったものが揃いました!もう1品いけそうでしたが、序盤からあまり飛ばしすぎないように抑え目にしました。へびいちご柄?のお皿にテンションを上げずにはいられません。ちなみにコーヒーはセルフサービスで無料で飲めるというのをネットで見かけたので頼まなかったのですが、こちらの店舗ではセルフでも有料でございました。無料サービスしてくれるのは一部の店舗だけみたいです。追加で頼もうと思ったのですが、振り向くとカウンターに誰もおりませんでした。多分準備してくれてるので今呼ぶのもなーと思って面倒になってきたので、結局置いてあった水を飲んでやり過ごしました。。北海道の水は美味しいよ。

こちらはチーズケーキで、確かプレミアムと冠が付いていた気がします。400円くらいでした。東京のカフェ価格に比べるとお安いですが、こちらの相場だとちょっと高めな気がします。上に乗っかっているのは生クリームです。正直マカロンは硬くてあまり美味しくなかったけど、まあ飾りのクッキーみたいなものと思えばこんなものかなと思います。チーズケーキはさすがに濃厚で美味しかったです。酸味がしっかりある焼き込んだチーズケーキで、重さと軽さのバランスが絶妙です。そしてとにかくお皿パワーでケーキの魅力も2割増しです。

枝豆のきんつばは本当に枝豆枝豆していて、ずんだが苦手な人は決して食べられないほど濃厚な枝豆餡が薄い生地に挟まっています。甘さはほとんどなくて、むしろ塩味が効いています。甘いものと甘いものの間でチェイサー的な役割を果たしてくれました。枝豆好きの自分は美味しくいただきました。

雪こんチーズは「雪やこんこ」と言うホワイトチョコレートを挟んだココアクッキーがあるのですが、そのココアクッキーでチーズケーキアイスを挟んだ一品です。チーズケーキかぶりしたことに気づいて若干後悔しましたが、こちらはアイスなので、さらにさっぱりとした、違った風味が楽しめてとても美味しかったです。この3品の中ではこれが1番気に入りました。ココアクッキーがほろ苦くて、何を挟んでもいける最強感があります。間のチーズアイスも、六花亭の中では1、2を争うくらい大好きな六花亭醍醐の間のチーズクリームにも似ている味で最高でした。どれも喫茶室でないと食べられないものなので、本当に北海道まで来て良かったなーと感激しました。

練乳でできたかき氷、六花氷も食べてみたかったのですが、さすがにかき氷を食べるには涼しすぎる気候だったので諦めました。そんなに大きくないとは思いますが、トッピングやソースにこの凝りようで460円と言う価格はお手頃すぎます。食べてみたかったー。

お金では買えない、ポイントを集めないともらえないという六花亭愛が試されるグッズが飾られていたので、写真を撮らせてもらいました。エコバッグとかはアレなんですが、食器と風呂敷のかわいさが目に余ります。特にミルクピッチャー、かわいすぎ…ああ、道民だったらすぐに貯められるのに!とジリジリしました。通販でも貯められるんですが、月替わりのおやつ屋さんでもだいたい毎月決まったお菓子になってきてしまうので、やっぱり喫茶室や毎月のおやつ屋さん(生ケーキ系)も利用できる道民とは貯められるポイントの量が違ってくるよ。。と思いました。

六花亭でゆっくりしたかったのですが、次のバスが来るまでにもう1軒行っておきたいお店がありました。六花亭からバス停に戻ったあと通り過ぎたくらいの場所にある、The Sun 蔵人というお菓子屋さんです。旭川の人は旭川のお土産としては六花亭など利用せず、こちらで買うことが多いという口コミを見たので、とても期待してきました。

こちらのお店も六花亭と同じでメインはお土産需要のありそうな箱詰めされた焼き菓子や和菓子でした。ほぼすべてのお菓子に試食があるので、ワクワクしながら食べてみましたが、どれもこれもあれ…普通…って感じでした。ちょっと甘さが強すぎたり材料にあまりこだわりがないのか若干安い味だったり。スペシャリテはこの「蔵生」という生チョコサブレのようです。アメリカンタイプのクッキー生地に、柔らかいチョコクリームを入れて薄く伸したようなクッキーです。クッキーもチョコも甘さが強いのですが、薄いのでちょうどいい感じに仕上げているといえば仕上がってます。でもいかんせんチョコクリームの味がちょっと安いのです。カカオバターではなくて植物油脂な感じです。まあ値段も1枚90円ほどとかなりお手頃なので、この値段ならこの味でも上等かー、とは思いました。母親の希望お土産疑惑(丸くてクッキーの間にクリームが挟まっている)に引っかかったので6枚くらい買って帰りましたが、これは違うし求めていない、と断られたので、姪っ子甥っ子家に何枚か配って、残りは自分で食べました。スーパーで100円で買えるバニラアイスに入れて食べたらすごく美味しくなりました。甘すぎるお菓子は、安いバニラアイスに入れて食べろ、すると劇的に美味しくなる!という俺なりのライフハックです。

お土産お菓子の他には、こんなチーズタルトも売っておりました。こっちでも流行ってたアレか…と思いました。チーズが美味しいからこれの方が美味しいかもと一瞬思いましたが、特に購入せず。

生ケーキのショーケースもあったので覗いてみたところ、値段がコンビニスイーツ並なのでびっくりしました。コンビニスイーツ並の価格で、ケーキ屋さんの手作りケーキが買えるなんて素敵すぎる。しかし先ほどケーキやアイスを食べてきたばかりなので、買うのはやめとこ、とジロジロ構成などを観察するだけのつもりで見てました。しかしジロ見が長いせいか、店員さんが完全に待ちの姿勢で「どちらにいたしますか」光線を送ってきました。「店員さんに悪いから仕方なく買う」という体で1つだけ買ってしまいました。

喫茶室もあったのですが、さすがにお腹いっぱいだったので、買って帰って夕食後にホテルで食べました。安いゼリーを1個しか買ってないのに、こんな箱に入れて、紐までかけてくれたので申し訳ない気持ちになりました。

購入したのはコーヒーゼリーです。すごく美味しそうな盛り付けだったのです。これで値段が200円くらいだったので安すぎると思いました。しかし食べてみるとコーヒーの香りはあまりせず、食感も何か思っていたのと違いました。ボトムのゼリーにはお酒も入れているようだし、何度か噛まないと噛み切れないくらい弾力がありました。最終的に噛み切れないかけらを出してみたら、ビニール片のようにも見えました。ビニール片は勘違いで噛み切れないゼリー片だったかもしれません。でも期待していたほどは美味しくなくて残念でした。全体的に行く前にちょっとハードル上げすぎたせいでがっかり感が強かっただけなので、普通に美味しい、地元で愛されるお菓子屋さんなのだと思います。※残念なのは完全に個人の意見です。

もう1軒この近くに、旭山動物園で手に入れた「き花」の販売元である壺屋の喫茶室もあったのですが、地図を見たら徒歩18分で、次のバスにどう考えても間に合わないのでやめました。中途半端に時間が余ってしまい、バス停の前にあった雑貨屋さんを覗いてみようとお店に近づいてみましたが、あいにくこの日は定休日でした。

窓辺に置いてあるシャビーな雑貨やドライフラワーを見て、結構好きなテイスト、と感じたので本当に残念でした。森が近いせいなのか、寒さが堪えきれないくらいになり、カーディガンを着込んで震えながらバスを待ちました。終わりころとはいえ、まだこの日は8月だったので、ありえない寒さでありました。北海道の冬の厳しさをほんの少しだけ肌で感じられました。道民になるのは厳しそうです。

ほぼ時間通りにやってきたバスに乗り込んで、旭川の駅前に戻りました。次はホテルにチェックインして、ちょっとだけゆっくりします。

 

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