4日目 その2 蓮と緑とオットセイ

朝食を食べて満腹になりましたが、残り短い旅の間も思い残しがないようにカロリーを摂取したいので、観光しながら散歩をして消化を促すことにしました。本当はモエレ沼公園とか行ってみようかなー、とも思ったのですが、札幌駅からだいぶ離れた位置にあり、戻ってくるのに時間がかかりそうなので今回はやめておきました。

かわりに地下鉄で中島公園から北12条駅まで行き、こちらにやってきました。北海道大学です。地図で見ると1番札幌駅に近い場所にあって緑が多そうだったので、散歩にぴったりかなと思ったのです。ガイドブックなどでも札幌の観光スポットの1つとして紹介されているので、大学に関係ない観光客も入って良さそうでした。北12条駅から1番近い入口はイチョウ並木がお出迎えしてくれます。車がビュンビュン通る道なのでど真ん中まで行って写真を撮ることはできませんでした。イチョウは夏の終わりなので当然まだ青々としていましたが、秋になれば黄色に染まるのでしょうか。北大と京大だけは未だに少し憧れる気持ちが消えておらず、もし自分が北大に入ってたら…ともはや何の生産性もない妄想(生産性のある妄想というものが存在するのかは謎)しながら、風に吹かれてかさかさと音を立てるイチョウの葉の下をふわふわと歩きました。

地図で見ると北大の敷地はさすが北海道の大学だなと感じずにはおれないほど広く、何を目的にして歩いたら良いかわからず足取りは相変わらずふわふわしていましたが、しばらく歩いていたら大野池という小さな池を発見しました。農学部とか生物学などなどの研究目的で作られている池なのかはよくわかりませんが、白い蓮の花がきれいに咲いてました。7月には睡蓮も咲いていたようです。葉っぱの1つ1つの形がきれいです。

大野池から歩いてすぐのところに中央食堂がありました。明かりもついているし、中から中学生?くらいの子たちが何人かわらわら出てきたので、営業はしてそうでした。北海道の大学の食堂で、何が食べられるのか少し気になって覗いてみたい気持ちにかられましたが、朝食がまだ消化しきれていない状態だったので食べ物を見る気持ちにもなれず、スルーしました。

博物館にあまり興味はなかったのですが、地図で「北海道大学総合博物館」と書かれている建物までやってきました。外観が重厚で渋カッコイイです。近くで建物の中に入れそうなスポットがここくらいだったので来てみました。ひとまず入ってみます。

エントランスのドアや窓の造りも渋く、近代(西洋)建築好きにはたまらないデザインです。一応受付らしきものはありましたが入場は無料なのでスルッと入れます。

中は天井の低い廊下の両側にたくさん教室へのドアがありました。ああ、こういう大学っぽい感じ懐かしい…と感じると同時に、デザインが外観と同様に西洋建築風で凝っているので、自分の行ってた大学とは全然違うオシャレさよ…と感心しました。各教室のドアは開け放たれていて、かつては教室として使われていたのかもしれませんが、今はそれぞれ博物館の展示室となっていました。

とりあえず適当に1番手前のドアの中に入ってみましたが、倉庫のようにひたすら棚にダンボールなどが積まれているだけでした。しかし何かいる!とビクッとなって見下げると、オットセイと思われる剥製が置かれていました。これ、展示なの?無造作すぎる…と思いながらもまじまじと観察してしまいました。もふもふしていて顔もかわいいです。

博物館らしい動物の骨やホルマリン漬けなども置かれていました。突然に救心などの薬らしきものが展示されていたので何かと思ったら、これらの薬には隣でホルマリンに漬けられている熊胆が使われているからのようです。熊胆とはWikiによると「熊由来の動物性の生薬」ということです。アイヌ民族の間で重宝されていたとのことで、この場所が北海道であることを思い出させます。

とてもきれいな蝶々の標本もありました。今までは、「こんな大きくてきれいな色のちょうちょ、世界のどこかにいるんだろうな」みたいな遠くを眺める気持ちで見ていましたが、この旅で立ち寄ったガーデンではブンブン飛んでいるのを目撃したので、もう少し距離感が短くなりました。

各種鉱物も置かれていました。ここに置かれている石たちがカラフルで1番きれいだったので写真を撮りたかったのですが、10分以上張り付いて写真を撮られている方がいたので他をぐるぐる回ってもう1度戻って来てからやっと撮れました。マニアの方にはたまらないのでしょうか。そういえば鉱物コーナーだけは人がわりといました。

恐竜の骨の模型も置いてあります。北大の研究範囲が幅広くてビックリします。それだけ北海道の土地には研究対象とするものが、たくさん眠っているということなのでしょうか。博物館はあくまで大学の構内でやっているもので、一切ショーアップされておらず、淡々とした展示でしたが、まあまあ楽しかったです。もしも自分が北大生だったら何を研究しているか妄想が加速しました。

展示は2階と3階にあったので、光が降り注ぐ吹き抜けの階段を下りて建物の外に出ました。吹き抜けの広さも良い感じです。

次はもうしばらく北大を散歩(というか北大をなかなか歩き抜けない)しながら次の目的地に向かいます。

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