Day3 その8 テートモダン続き(雪とラジオ) London2016
テートモダン鑑賞続きです。壁面にランダムに散らばる小さめの額縁。この飾り方に弱いです。NYかパリの美術館でも、この手の展示に食いついた記憶があります。
アップで見てみると、額縁の中身はセピア色のポートレートでした。Lorna Shimpsonという作家の”Photo Booth”というタイトルの作品です。説明の英文を読んでみたところ、1940年代のフォトブース(証明写真を撮るブース?)で撮られた写真を集めたとのこと。40’はアメリカの歴史上、様々な文化の転換期であり、これらのノスタルジックなポートレートから、その一面を垣間見ることができる、的なことがサマリに書いてありました。しかし、自分の英文読解能力にあまり自信がないので、全然違うかもしれない。。
真っ暗で音楽が流れる部屋に迷い込んだところ、そびえ立つ塔が現れました。とにかく天井に届きそうなくらい、背の高い作品です。
近くで見たら音楽がガンガン流れている理由がわかりました。昔懐かしいラジオを積んで作られたタワーでした。アナログな機器ばかりなのに、そこはかとなくオシャレなのは何でだろう。。ブラジルの作家が作った”Babel”というタイトルの作品でした。タイトルの納得感すごい。
日本作家のコーナーもありました。高梨豊の写真集がショーケースの中にうやうやしく展示されていました。この世界観が好きな異国の方もいらっしゃるんだなあと思いました。
ポップな子が出てきたと思ったら、ナム・ジュン・パイクのロボットでした。これもよく見るとラジオのようなオーディオ機器でできているように見えました。結構大きくて、小学2年生くらいの身長はあります。
いろいろ見てきたけど、テート・モダンの中で一番気に入った作品がこれ。です。Peter Doigの”Ski Jacket”というタイトルの作品です。くすんだピンクとゴールドが基調となっています。どことなくメルヘンでファンタジックなムードも漂っています。
抽象的な作品なのかと思いきや、よく見ると雪の中でスキーをする人々が…!もう一度ひいて全体の絵を見てみると、大きなゲレンデの上から下までびっしり人が滑っておる様子が見えました。そういうことか。。サマリを読むと、イギリス人作家が日本の新聞の写真で見たスキー場を絵に起こしたもの、と書いてありました。うわー、これ日本の雪山かあ、ということでますます親近感が湧きました。この作家は雪をモチーフにして取り上げることが多いらしいです。雪からピンクを感じるんだな、面白いなー。
こんな作品もありました。キャンプ場にでも置いてありそうなケージに入ったベッドルームです。意図とか作家名は読むのを忘れた。。みんな中に入り込んで楽しそうに寛いでました。作品の1部になれる感覚を味わえるのは楽しいですね。しかし1人はこういう時に写真を撮ってくれる人もおらず、はしゃいで中に入れないのが寂しいのであります。。
テートモダンはまだまだ続きますが、作品はこの辺で終わり、次は塔の上に登っていきます。