Day2 その1 ポートベローマーケットで切なくなる London2016
2日目の朝です。早めに寝たせいか、早めに目が覚めてしまいました。とりあえず夜が明けるまではベッドでゴロゴロし、朝日が上がってきてからベッドから這い出ました。時差ぼけを引きずると旅が楽しめないので、早めにロンドン時間に馴染まないとなりません。なんとなく頭が痛かったのですが、気のせいに違いないと呪文のように唱えて立ち上がりました。
起き上がってからはまず、リビングにお邪魔して、旅先恒例行事である、テレビの天気予報ウォッチから始めました。画面いっぱいに表示されるグレートブリテン島で、ロンドンに来たことを実感します。ポートランドに行った時は常に四角い画面で、天気予報の画がとてもつまらなかったので、島国さいこうと思いました。この日のロンドンの天気は晴れ時々曇り。まだ薄暗い窓の外も、悪くない天気に見えました。
BBCのニュースを見ながら、昨日敷地内のスーパーで購入したリンゴジュースとヨーグルトを食べました。日本に帰ってきてから、oikosというヨーグルトを見たら、パッケージそっくりでした。同じブツなんでしょうか。ギリシャタイプのハードヨーグルトで、底にフルーツソースが入っています。ギリシャヨーグルトはNY行った時にハマって毎日食べてましたが、日本だと高いのであまり食べてません。ロンドンでは0.8ポンドくらいでした。安いのでコレにしました。安いのに美味しいです。
フタを開けたところがかわいかったです。このすぐ後にフルーツソースとごちゃっと混ぜられて儚く消えてしまうのですが。
この日は土曜日だったので、ポートベローのアンティークマーケットに行こうと日本にいるときから決めてました。ここからどうやって行ったら良いのかは、Citymapperを使って調べました。ロンドンの「駅探」です。このアプリには、旅の間ずっとお世話になりました。だけどたまに変な乗り換え案内を提示してくることもあることがわかるのは、ロンドンの交通に慣れてきた4日目くらいに分かることでした。それ以降はGoogle Mapも併用して調べるようになりました。。
この時はCitymapperに絶対服従であったため、提示された通り、バスと地下鉄を乗り継いで、最寄りのノッティングヒル駅まで行くことにしました。空港から地下鉄に乗った時に買っておいたOyster Cardを握りしめて、一番近いバス停に向かいました。Oyster CardとはロンドンのSuicaです。ひとまず10ポンドチャージしてあります。地下鉄でヒースローのゾーン2から同じゾーン2のハンマースミスに移動して2.5ポンドくらい?しか使ってないので、残金は余裕です。このカードがないとバスには乗れないようでした。
ロンドンのバスといえば2階建ての赤いバスです。作法がよくわからなくて、後ろのドアから乗ったらカードをかざす機械がなかったので、降りる時かなー、とそのまま乗り込んだら、運転手さんに強めに 「Hello?」
と呼びかけられてしまいました。字面だと伝わりづらいですが、運賃払えって意味だな。。と空気で気伝わりました。後ろのドア付近にはやっぱり機械が見当たらないので、運転席の近くまで歩いて行ってカードをかざしました。後ろにないときは、前までかざしに行かないとならないようです。
同じバス停から乗った人が、颯爽と2階に上がっていくのを見て、真似して2階に上がってみました。階段は細くて1つしかなかったので、降りるときは早めに準備せねばと思いましたです。1番前の席は先客がいたので、2列目に座りましたが、初めて乗る2階建バスからの景色は十分楽しめました。2階から街並みを見下げると、視界がとても広がったような気がしました。次のバス停で地元民と思しき親子連れが2階まで上がってきたのですが、ちびっこ男子が2階席の1番前でとてもはしゃいでいたので、毎日乗れそうなのに、やっぱりあんなにテンション上げさせるものなんだなー、と2階パワーを感じました。
1番近い地下鉄の最寄り駅があるバス停に到着し、地下鉄に乗り換えました。地下鉄はすぐにやってくるので便利です。ただこれも後に気付くことになるのですが、行き先を表示する電光掲示板が先頭にしかなく、日本の電車みたいに、車両の横側に表示されません。最初は同じホームに停まっても、行き先が全然違う電車が存在することを知らなかったので、全く横に表示されていなくても気にしていませんでした。いずれ思い知ることになることも知らずに。
地下鉄に10分ほど揺られ、ポートベローマーケットに1番近いノッティングヒル駅でおりました。行きの飛行機で「ノッティングヒルの恋人」を見てきたので、この地域の予習はバッチリです。映画の通りの街並みで、気持ちが上がりました。さっそく花が咲き乱れる、ロンドンぽいレストランがあったので、アガった気持ちでパチリと撮りました。ロンドンにはこういうお花がぶら下がっているレストラン?パブ?がたくさんありました。時間はまだ10時前でしたが、既にマーケットに向かう道のりは観光客や地元の方々であふれつつありました。
こういう石畳の小道、ヨーロッパぽくていいなぁと思いました。目につくもの全てが、キラキラして見えるのであります。
そして、こういうパステル調の家が立ち並ぶのがノッティングヒルの特徴のようです、ピンクや黄色の家もありましたが、1番好きな青系の色合いの所だけ切り取ってみました。
5、6分ノッティングヒルの住宅街を歩いて、ついにマーケットのある賑やかな通りまでやってきました。既に通りには人がいっぱいです。見始める前に、通りの始まりにあるHummingbird Bakeryで朝ごはん代わりにカップケーキを食べようと思っていたのですが、あまり広くはないお店の店先に、既に10人くらい並んでいました。どうしようかな。。と悩んでいたら、急に前に並んでたベビーカーを引いた男の人がベビーカーごと突然バックしてきて足をひかれました。テンションだだ下がりです。。あ、ごめんーみたいなことは言ってくれましたが、その後も進んだり下がったりしてくるし、よくお店の中を見たら、そもそも座って食べる場所がなくて、自分と同じような日本人ひとり旅女子ぽい人たちが窓際で立ちながらカップケーキを食べているのが見えました。ごちゃごちゃしすぎているから、もっとゆっくりしたいなあと思ってHummingbird Bakeryはやめました。他にも支店があるので、旅行中に行くチャンスあるだろうと思っていましたが、結局行くチャンスはこの時だけでした。でも後悔はあまりしていない。。。
多少のハラヘリ状態ではありましたが、人もどんどん増えていくので、まだまっすぐ歩けるうちにお店を見て回ることにしました。ドールハウス向けの小さな家具や雑貨を売っているお店があったり
イギリスっぽい柄のマグカップやティーカップをたくさん売っているお店があったり
看板の3Dティーポットがかわいいけど、売っているティーポットは銀一色であまり惹かれないお店があったりしましたが、なんか、こう、欲しいと思っているスージー・クーパーの食器などを扱っているようなお店が全く見当たりません。どちらかというとマダム向けなバラ柄・金縁・ドールといったアンティークな商品ばかりが目につき、朝ごはんも食べられないし、すっかりやる気を失ってしまいました。
途中でマーケットを見るのはやめて、ただ前に進んで歩いていたら、お肉を焼くような香ばしい匂いが漂ってきました。雑貨のマーケットが終わると、フードマーケットが続くようです。
イギリスと言えば、ベリーなイメージが自分の中にあったので、安く手に入れて、ホスト宅のキッチンを借りてジャムを作ろうと思っていましたが、マーケットに売っているブルーベリーもラズベリーもそんなにお安くありませんでした。。もちろん、日本で売っているものと味は違うであろうと思うので、試す価値はあるのですが、日本と値段が変わらない。。とテンションをさげてしまいました。
とても良いパンの香りがするサンドイッチショップなどもありました。美味しそうだし、具もぎゅうぎゅうに詰まっているし、これを朝ごはんにしてもいいかも、と一瞬思ったのですが、積まれ方というか並べられ方を見ていたら「衛生」という言葉が頭をよぎったので、若干潔癖の気がある自分には受け付けられないものに分類されてしまいました。アジアの屋台とか無理なタイプです。
通りには所々でストリートミュージシャンが演奏してました。日本だとやかましいなあと眉間にシワが寄りがちなのですが、どの人たちもとてもレベルが高く、思わず足を止めて聞き入りたくなりました。さすが音楽(ポップミュージックとかロックとか)の国…!と感激しました。この人たちも透き通るようなボーカルでグッとハートを掴まれました。もっと近くによって撮りたかった。。
しかし歩き続けてすっかり疲れてしまい、そろそろお店に入って休みたくなりました。ミュージシャンたちの後ろにあるスタバが目に入ってしまい、もうスタバでいいから入って休もう…と心地よい演奏の横を通り抜けてお店に入りました。
グレーズにレモンゼストがふりかけられたシナモンロールがとても美味しそうに見えたので、思わず注文してしまいました。残念ながらあまり美味しくなかったです。パンはパサっとしてるところと変にしっとりしているところしかなくて美味しくなく、シナモンシュガーとグレーズドは甘いだけでシナモンやレモンの香りは0でした。でも1階の奥に会った、壁に取り付けられたソファベンチのような席はとても居心地がよく、疲れが癒されました。
スタバのすぐ近くの通りに、ポートベローマーケットを楽しんだ後に行こうと思っていたBooks for Cookという料理本専門店があることに気づきました。もうマーケットを楽しむ気持ちがすっかり萎えてしまったので、この本屋に入ることにしました。店員さんたちがずっとお喋りしていて挨拶する隙が与えられず、空気のようにお店の中を見て回りました。
この本屋に来るのを結構楽しみにしていたのですが、ずらっと並べられたレシピ本を見ても、どれが良いレシピ本なのかさっぱりわかりません。写真や雰囲気を見れば感じ取れるかなあと思っていたのですが、選択肢がありすぎてぼーっとしてしまいました。お菓子の本は他の料理本に比べて扱いが少なかったのも少しがっかりしました。
本当は奥のカフェで食べるランチが安いのに絶品らしく、お昼までマーケットを見て回ってランチしようと思っていたのですが、ランチの時間までとてもこの通りを楽しめそうになかったので、諦めました。
でも、ランチは12時からで無理でしたが、やってきたマダムがカウンターの上に並んでいるケーキを注文してミルクティーを飲んでいたので、スタバじゃなくてここでお茶すればよかった。。と激しく後悔しました。ランチ前も営業していることを知らなかったのです。。ここはケーキも美味しいという評判があったので、おいしくないシナモンロールでお腹を満たしてしまったことが、悔やんでも悔やみきれません。
かつて新宿西口にあり、よく通っていたラフ・トレードを見かけたので、外から覗いてみました。小さなレコードショップなので、当然試聴機などはなかったです。どんなCDが売っているかは気になったのですが、もう、CDとかレコードは要らないからなーと思って中には入りませんでした。
ポートベローマーケットでがっかりして切なくなった後は、切ない気持ちを吹き飛ばせるような場所へ移動します。