Day2 その3 ハイドパークとCocomayaで幸せになる London2016
探していたケーブルが見つからなかったり、無線に繋がらなくてイライラしたりと、だいぶ心が荒んでいましたが、オックスフォード・ストリートをぶらぶらして、地下鉄のマーブル・アーチ駅近くまで歩いて向こう側を見たとき、空が抜けているので自然と顔がほころびました。
ハイド・パークに辿り着いたからです。中学校の英語の教科書に載っていたので、ずっと「ロンドンといえばハイド・パーク」という刷り込みがされておりました。あの教科書に載っていた公園へ、今たどり着きました…!(敬礼)
NYのセントラルパークみたいなものかなぁと思っていましたが、全然違いました。とにかく平地。とにかくだいぶ向こうまで視界が開けています。セントラルパークで1番の素敵スポット、シープ・メドウだけがひたすら平地で展開されている状態です。癒されないわけがありません。
あたり一面の飛行機雲が広がっております。とにかく広くて、週末なので平日よりも人出が多いのだと思いますが、一人当たりが占有できる面積の広さは半端ありません。日本の公園だったら、すぐに満員になって人と人の間隔がいっぱいいっぱいになってしまうのに…
一人でフットボールの練習に勤しむ少年。なんてイギリスぽい光景。そしてこの風景が、とても絵になりすぎる…
端の方にベンチがあったので、腰かけてしばらく風に吹かれて(祝ノーベル文学賞)みました。ベンチはちょうど木陰になっていて、気持ち良いし日も当たらないしで心地よいことこの上なしです。100回くらい深呼吸したような気持ち良さを手に入れて、荒んでガサガサだった心があっという間に癒されました。ロンドンの公園の威力すごい。しかもこんな広々とした公園が、こんな街の中心部にあるなんて。
しばらく気持ち良くボケーっとしていましたが、ちょっとカフェにでも入ってゆっくりお茶したいという気持ちになってきました。事前に日本で作成しておいた、ロンドン行きたいお店マイマップを見ると、ここから8分くらいのところに、チェックしていたケーキショップがあったので向かってみました。
公園を抜けて、高級そうな住宅街をしばらく歩くと、お目当てのお店、Cocomayaが見つかりました。ケーキショップにイートインスペースがあるくらいなイメージだったのですが、オープンテラス(テラスというか軒先きというか…)でくつろいでいる方々を見ると、お皿に綺麗に盛られたサラダなどを食べていて、結構がっつりレストランなのかな?と思いました。
中に入って、まず歓喜…!ああ、こういうものをロンドンで求めていたんだ…!やっと行きたい場所に来れた!と今までの旅中での小さな失敗からのしょっぱい気持ちが、すうっとどこかに消えてしまいました。この独特のディスプレイが並べられた焼き菓子にぴったりあっています。柱が木の幹みたいなイメージなのかな?と思いました。
こちらはパン系が中心です。クロワッサン、シナモンロール、パン・オ・ショコラなどもあります。このお店のオーナーが元はインテリア関連のデザインの仕事についていたので、このディスプレイ台を自分でデザインして特注した、とネットのどこかの記事で見かけました。それが納得できる、オリジナリティ溢れるデザインでした。どこか有機的でウッド調の内装に、さらに暖かみを与えています。
サラダのコーナーもありました。外で食べてる人は、これを食べていたのか、と納得しました。結構手が込んでいて美味しそうだったので、野菜を摂取しようかなー、とも思ったのですが、2種類チョイスが最低限で、8ポンドくらいしました。1ポンド=140円で計算したら結構な値段になったので、やめました。それにお腹がいっぱいになってしまったら、焼き菓子が食べられなくなってしまう…
レジ横も見逃せません。こちらは塩味系のものがメインらしく、チーズを巻いたパイ、サンドイッチ、スコーンなどが並んでいました。もう食べたいものがありすぎて、何を注文したらよいかわかりません。とりあえず焼き菓子の棚からもう一度見直し出しました。かなりウロウロしてましたが、お客さんがちょいちょいやってくるので、ほっといてもらえました。
いよいよこれ、と決めて店員さんに声をかけ、トングと取り皿でお目当てのブツを取ろうとすると、「あ、それはこちらでやるからいいわよ」と店員さんが取ってくれました。「このお店の中で食べられる?」と聞くと、「大丈夫よ。外と中、どちらにする?」と聞かれました。外のテーブルが軒先すぎて落ち着かないなあと悩んでたら、レジの後ろにとてもいい感じのテーブルがありました。「ここでもいい?」と聞くと「もちろん。」という回答が返ってきました。窓際の席について、やっと好きな感じのお店でお茶できるなあとしみじみ感じ入ってました。その後入ってきたto hereなお客さんは、みんな外の席を指定していたので、フランスの時と同じだ、と思い、ヨーロッパの人たちは、みんなオープンテラスが好きなのかなと思ってました。
しばらくして、お願いしていたブツたちが目の前に並べられていきました。1皿ずつ並ぶごとにワクワクしました。お皿が全部クセがある柄なのに、不思議と一体感があります。いつもならここでコーヒーですが、やっぱり紅茶の国に来たからには、最初は紅茶を飲んでおくか、とアールグレイと注文しました。ミルクティーにはしなかったので、ポットにたっぷり注がれたミルクがもったいない気持ちになりました。紅茶、ケーキ、サンドイッチで9ポンドくらい、これに税金が加って11ポンド超えるくらいの金額でした。やっぱりロンドンの外食はそこそこ高くつきますのう。
アールグレイはとても柑橘系の香りが爽やかでしたが、紅茶のほろ苦さからも浮いておらず、とても美味しかったです。3ポンドくらいだったのにこの品質は、やっぱり紅茶の国だからかなー、と感激しました。このポットでこのカップの3杯分はたっぷり入っていました。
サラダを食べたい気持ちが、生野菜入りのサンドイッチを注文させました。小ぶりでお腹がいっぱいにもならなそうだったのも良かったです。シリアルがたくさんトッピングされたチーズとトマトのサンドイッチは、アメリカのアニメに出てきそうな穴開きチーズに心惹かれます。チーズはとても塩味が効いた濃い味で、これだけのシンプルな具なのに満足感がありました。フレッシュなトマトと濃いチーズに、シリアルのぷつぷつ食感が合わさって美味しかったです。
そして、メインはこちら。悩んだのですが、最終的に見た目で選んでみました。ラズベリーのグレーズドが乗っかった、ピスタチオのケーキです。上に乗っかったお花も食べられます。グレーズドの濃いピンクがこのお皿とぴったりだったので、またもセンスに感激しました。
見た目は100点なのですが、味は、とにかく甘い!甘いもの得意な自分でさえ、甘い…甘い…と2回言ってしまうくらい甘いです。それにケーキの中の油分がすごいです。半分食べただけで、ずっしりと胃に重いものを感じました。このケーキ、バターをどれくらい使っているんだろう、と震えました。しかし残すのが嫌だったので完食しました。胃が重いですが、好きな感じのお店でかわいいケーキを食べられた、ということで、食べ過ぎによる後悔は全くありません!朝からの空振りを全て水に流せて、ロンドンに来て良かったー、と満たされた幸せな気持ちでいっぱいになりました。
カフェを満喫した後は、博物館巡りに出発します。