土井善晴先生の料理教室 1月の牡蠣フライ

引き続き、季節外れの料理教室メモです。1月の教室はまず野菜の切り方から教わりました。土井先生の手さばきは本当に美しくて、生で見られて感激しました。美しいものは美しい所作から生まれるものですよね…

切りものをするときは、まずまな板に対して右足を引き、はすに立つこと。そして包丁は軽く持つこと。と教えてもらいました。この2つが基本姿勢とのことです。教わった通りの姿勢を取ってみると、確かにやりやすいのです。今まではそんなことを意識せずにがむしゃら的に切りものをしていました。

そしてキャベツの千切りは、1枚のキャベツを切りやすい大きさにカットしてから重ねて、前に送り出すように包丁を動かすのがポイントのようでした。今まではカットせずにぐるっと巻いて押し切りしてましたが、この方法でやるようになったら、今までよりも細く早く切れるようになりました。しかも体が疲れない!ますます土井先生の教えに信頼感を募らせるのでありました。

大根の「千六本切り」はマッチの軸くらいの細さに切ることですが、ふた通りのやり方を教えてもらいました。大根に味をなじませたい時は、断面を輪切りにして、丸い形で細く切ると良いらしいです。みそ汁やサラダはこの方法が良さそうです。逆になますなど、歯ごたえを残したい料理の時は、ある程度の長さで輪切りにしてから、縦に薄く切って千切りすると良いみたいです。料理によって切り方を変えることは、全く意識しておりませんでした。ためになりすぎる。

人参も輪切りやいちょう切りを教わりました。キャベツも大根も均一で美しい細さ…これを目指して頑張ろうと思いましたです。

玉ねぎとパセリのみじん切りも教わりました。玉ねぎは根をつけたまま引くように切れ目を入れてから向きを変えてザクザク切っていました。最後に根元近くも倒してみじんに切ってました。パセリはある程度ぎゅっとまとめて、水気を切ってから包丁を入れていました。切りあがりはまるでフードプロセッサーを回した後のように細かいです。写真の玉ねぎはふきんで包んでこすりあわせて辛味を飛ばした後の状態でございます。

切りものが一通り終わると、本日の主菜の牡蠣フライの実演です。いつも何を教わるかは教室に来るまではっきりとわからないので、「牡蠣フライ作ります」と聞いてとても気持ちが上がりました。この教室に来る前に「きょうの料理」の土井先生の牡蠣フライの回を見て、フライにぱくつく後藤アナを見て、いいなぁーーーと恨めしそうなに眺めておりましたもので。まさかテレビの中の牡蠣フライを食べられる日が来るなんて。幸せです。

牡蠣は加熱用と生食用がありますが、生食用は洗浄しているか、あるいは栄養のとれない沖の方で取った牡蠣なので、加熱用を買うことを推奨されておりました。そして重要なのは下ごしらえ。1度水の張ったボウルで汚れをきれいに落とし、またきれいな水を張ったボウルに移してもう一度洗い、ざるにあげて、キッチンペーパーで水分を取っていました。この一手間を面倒に感じてしまうのでありますが、難しいことではないので、やってみようと思いました。

そしてお店よりおいしいフライを作るコツは、パン粉と油ということです。パン粉はパン粉を買ってくるのではなく、よく焼けたおいしいパンを細くしてパン粉にした方が良いそうです。それを冷凍しておけばいい、とのことでした。油はお店みたいに使い回したものではなくて、常に新しいものを使う、ということでした。油はフライパンに1cm程度入れれば良いようです。牡蠣のように柔らかいものは、冷たい油ではなくて熱い油でさっと揚げるべきであるようです。下ごしらえをした牡蠣に卵をつけて、パン粉が分厚くならないようにボウルの淵でしっかり卵を落としてました。

パン粉をつけて油に入れたら、温度が少し下がるので火を強め、揚げてる音が強くなってきたら火が入ってきているので少し弱めるということです。この時、牡蠣の水気の拭き方が甘いと油がはねるようです。数分ですぐに揚がり、カラッとおいしそうなきつね色がついてました。

牡蠣が揚がったら、丼にどーんと山盛りされたこれを作ります。

丼の中身はこれ。卵、マヨネーズ、玉ねぎ、ピクルス、パセリ。それに塩胡椒少々したタルタルソースです!テレビで見た時と同じで、普通ならかき混ぜて出すものを、ざっくり盛った状態で各テーブルに運ばれてきました。食べる直前に各人は好みの混ぜ加減で調整してください、というのが土井先生流なのであります。サラダのように食べられる、というのも意識しているようです。

ちなみにマヨネーズはベストフードのものを使ってました。日本のもののように酸味が強くないので、自分好みの酸味に調整できるのが魅力のようです。酸味が欲しければレモンや酢で補えば良いとのことでした。後日真似して買いました。

白菜のお漬物と大根と揚げとネギのみそ汁といういつもの1汁1菜に、牡蠣フライが添えられました。牡蠣は広島産のものということでした。ご飯、みそ汁、漬物の美味しさはいつも通りで、これだけでも満足できるくらいの美味しさです。

タルタルはざっくりした状態から5歩くらい進んだ程度の混ぜ具合でいただいてみました。牡蠣は小ぶりだけどいやな癖は一切なく、おいしさがギュッと詰まっていて、本当に今まで食べた中で1番美味しい牡蠣フライでした。というか牡蠣フライってこんなに味わい深いものなんだなと初めてわかったくらいの勢いでした。今まで食べていた牡蠣フライは本当に牡蠣だったんだろうか。そしてタルタルはさっぱりしていて、千切りキャベツと合わせると、本当にサラダのようにフレッシュな味わいがしました。牡蠣フライにはタルタル以外にも、レモンをかけたり、先生オススメのスパイシーなイカリソースレトロをかけたりして、いろんな味変を楽しみました。

あまりにも美味しかったので、すぐに復習してつくってみました。タルタルが美味しかったので、蒸し野菜と合わせてみました。自分で作れば好きなだけフライが盛れるのであります!頑張って丁寧に下ごしらえしたおかげか、少しは先生の味に近づけました。みそ汁も大根と揚げでつくってみました。美味しく作れると料理楽しいです。

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