3日目 その8 日本新3大夜景の1つを見に行く

富良野からの移動の疲れをホテルで癒やし、日が暮れるタイミングを見計らって札幌の街に出ました。札幌には新3大夜景の1つに数えられる夜景を見ることができる「もいわ山」という山が市内にあり、ロープウェイで頂上まで登ることができるらしいのです。ロープウェイ乗り場に向かうには路面電車に乗っていくのが一番早そうだったので、ホテルから1番近い路面電車の駅である山鼻9条を目指しました。3,4分でたどり着きましたが、路面電車=札幌市電は山手線と同じようにループ化しているので、どちらの駅が内回りなのか外回りなのかわからず、しばらく反対方向の駅を行ったり来たりしました。ループなので最悪方向を間違えてもたどり着けるので、えいや、で来た電車に乗ってしまおうかとも思いましたが、外回りに乗ったほうが時間がかからないことがわかり、外回り方向に向かう駅でしばし電車を待ちました。日が落ちてくると、9月の始め頃でも少し肌寒く、羽織ものは必須でした。

駅の目の前にはツルハドラッグがドーンとありました。そういえば旭川〜富良野までやたらにツルハドラッグを目撃していたのですが、北海道ではこちらのドラッグストアが幅を効かせているのでしょうか。横浜でもたまに見かけますが。

数分後、緑の路面電車がやってきました。コンパクトでかわいいです。車内は人がぎゅうぎゅう詰めで、今までの街では全く体験していなかった人口密度に、札幌はやっぱり都会だとしみじみ思いました。そして通勤・通学帰りと思われる人々が沢山乗っているのを見て、市電は札幌市民の足なんだなー、ということも感じました。

「ロープウェイ入り口」という、とてもわかりやすい駅で降り、ここからもいわ山のロープウェイ乗り場に向かうシャトルバスに乗り換えます。この日は金曜日ということもあって、バスを待つ人が沢山いて行列していました。10分くらい待ちましたが、時間になってもバスがやって来ません。バス停を離れて歩いて行く人々が結構いるので、歩いて行けるのかなあとGoogle Map先生で確認してみたところ、徒歩9分で行けると出たので歩いていくことにしました。

最後の坂道がかなりキツかったのですが、なんとか乗り場に辿り着けました。途中でシャトルバスに追い抜かれたら嫌だなーと思っていましたが、そんなこともなかったので歩いてきてよかったです。歩くのが嫌いな人には、なかなか来なくても、バスを待つことをおすすめする程度には疲れました。ロープウェイ乗り場はこんなコンクリート打ちっぱなしのクールな建物で、どこから乗るのか、外から見ただけでは全くわかりませんでした。とりあえず入り口から中に入り、チケット売り場のある2階に上がりました。

チケット売り場には5,6人しか並んでおらず、あまり待たずにチケットを買うことができました。買う前にしばらく並んで待っていたら、ぞろそろと人がやってきて後ろに並んでいったので、窓の外を覗いてみると、その時シャトルバスが到着したようでした。並ぶ時間が長くなるのが嫌だったので、またもや歩いて来てよかったなーと思いました。坂道の疲れは行列を免れたことで癒されました。割引乗車券は、富良野から乗ってきたバスのポケットにクーポンがたくさんついたフリーペーパーが置いてあって、ロープウェイのクーポンもあったので、それを見せたら200円引きの乗車券と引き換えてくれました。あとロープウェイのゆるキャラのもーりすのシールもくれました。一番下の「往復」ロープウェイのイラストの他にもう1つ「往復」の乗り物イラストがあって、これは何だろうと思いましたが、数十分後、すぐに何か判明することになります。

ロープウェイ出発までまた少し待ちましたが、10分ほど待ってようやく発車しました。車内は人でいっぱいです。ぐんぐん上っていくロープウェイの窓から外をのぞくと、眼下にはさっそく札幌の夜景が広がっていきました。ロープウェイの上昇とともに気持ちがあがっていきます。他のお客さんたちも「わー、きれい」と口々に叫んでいました。

少しずつ日も落ちてきて空はどんどん濃い青に変化していきます。群青色とはこの色のことだと思っております。ホテルで少し休んだのは、日が暮れるタイミングを狙って時間調整をしていたのもあるので、読み通りの暮れ方にとても満足しました。

このきれいな夕焼けの色を高いところで眺めたかったのです…!良い色。しかしまだ頂上ではなさそうなところでロープウェイは止まってしまいました。ここでさきほどのチケットについてた乗り物イラストの正体が判明しました。

頂上まで行くには、ここからはもーりすカーというミニケーブルカーに乗り換えなければならないのです。ケーブルカーはロープウェイよりもせまくて、1度に乗れる人数がだいぶしぼられていたので、ロープウェイで頂上まで行けないのはスペースが確保できなかったからなのかなあと思ったりしました。ケーブルカーは乗り込んだらすぐに満杯になり、発車しました。

この山並みをずんずんと上っていきます。遠くの方に満月も見えて良い感じです。ケーブルカーは数分で頂上までたどりつきました。

ケーブルカーを降りて最後に階段を上がり、ようやく頂上の展望台への出口がありました。外に出ると中央にモニュメントのようなものがありました。外に出た最初の感想は「寒っ!」でした。やっぱり山の上だから地上よりも気温が低いようです。

札幌市街ではない方向の夕焼けがとてもきれいで鉄塔が映えるので、夜景よりも先にこちらの写真を撮ってしまいました。

そしてメインの夜景が見える側の柵まで近づいて見下ろすと、夜景と夕焼けが入り混じったこんな素敵な光景を眺めることができました。寒さも忘れて引き込まれます。

更に市街地側に角度を向けると、光がいっぱいのキラキラ夜景を眺めることができます。さすが新3大夜景の1つに数えられているだけある迫力です。東京でもこんなキラキラな夜景は見たことがないです。

少し後ろに下がって見ると、手前の山の闇が見えない分、さらに光だけがあふれて零れ落ちそうなくらい煌めいてます。きれいだなー。人はたくさんいましたが、柵が埋まるほどではなく、程よい混み具合で、好きなポジションを探して自由に移動することはできました。

この夕焼けの色を見たかったので、本当に1番いい時間に出てこれたなー、としみじみ感動しました。30分早くても遅くてもアウトでした。

正面の方向はすっかり日が落ちて、夜景もしっかり鑑賞できます。手前は山なのでどうしても黒1色になってしまいます。1箇所だけぼわっと灯っている場所はたぶんもいわ山ロープウェイの駐車場です。

30分くらいはこの夜景をうっとりと眺められていたのですが、札幌の夜は寒く、カーディガン1枚では耐えられなくなったのでそろそろ去ることにしました。とても名残惜しかったです。

夕焼けの赤い色と群青色をバックに、モニュメントが映えます。よく見たら小さな鐘がぶらさがってました。あとでパンフレットなどを見たところ、これは「幸せの鐘」と名付けられていて売店で売っている「愛の南京錠」をくくりつけたりするものらしいです。建物はモダンなのにセンスは結構昭和ですなと思いつつ夜景と別れを告げました。

次は寒さで奪われたカロリーを取り戻すべく、北海道旅行最後の夜ご飯を食べに行きます(ちょっと豪華)。

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