4日目 その3 百合とポプラとカラスとチン太
北大散歩(朝食消化目的)つづきです。博物館を出てから、今度はこちらの並木にやってきました。北大の有名な観光名所の1つである、ポプラ並木です。こちらはJRの桑園という駅から近い入口にあるようです。でも正直、ここが観光名所なのか…とちょっとがっかりするくらいの並木でした。木立が放し飼いされているようで、野生化して自由に伸び切っているのです。ナチュラルに整備してこれか、あるいは整備をするものではないのかもしれませんが、ちょっと鬱蒼としすぎていて、気持ちよく朝の散歩をする小道には思えませんでした。
並木道の裏に森のなかに入る小道もあったので、一応ここには入ってみました。
日当たりがよくないせいか、植物はあまりいませんでしたが、このピーマンをたくさんつけたオオウバユリに再び出会いました。風のガーデンで出会って衝撃を受けたその姿がそこら中に点在しておりました。やっぱりインパクトは絶大です。
今度は近い距離に生えているので、実のところにかなり寄って観察してしまいました。自然の植物って本当に精巧で、よくできているなー、と感動してしまいます。この実が両側に倒れてユリの花を咲かせる姿を見てみたいです。7,8月に花を咲かせるとのことですが、これらは咲かないで立ち枯れする運命なのでしょうか。でも立ち枯れした姿もなかなか美しいみたいです。茎からデンプンが取れるので、アイヌはこれを団子にしてお粥に入れていたという知識をWikiから得ました。この姿から炭水化物が摂取できるものであることがなかなか想像できないのであります。
そろそろ歩き疲れてきたので、朝ごはんの消化はできていませんでしたが、散歩はやめてお茶を飲みに行くことにしました。しかしお茶したいお店に一番近い出口が遠く、歩いても歩いてもなかなかたどり着きませんでした。人通りが全くなくて歩きやすそうだったので、メインの通りじゃなくて裏道を歩いていたのですが、カラスたちが北大の畑でじゃがいもか何かを掘り起こして盗んでいる姿を目撃してしまいました。これは掘り起こしたやつを2匹でおしゃべりしながら食べてる図。お巡りさん、こっちですーー!と叫びたい気持ちにかられました。カラスこわい。
もはや道の舗装すらなくなって、山の中の小道みたいになってきました。奥の方にたくさんビニールハウスが見えます。ここはたぶんあまり通ってはいけない道…と思ったのですが、小道の両側に花が咲き乱れているので、どんな花が咲いているか観察しながら歩いてしまいました。
とにかく風のガーデンでも見かけた黄色のオオハンゴンソウが、鬼のように咲いてました。栽培しているのかと思ったくらいですが、オオハンゴンソウは外来種だから許可なく栽培することは禁止されているようです。北大だから許可を取って栽培している可能性もありますが。あとはまわりに雑草と言われているオオイヌフグリやイヌタデが咲き乱れていたので、やっぱり野生のゴンソウぽいです。オオイヌフグリの青い花はかわいいです。雑草じゃなくて野花と呼ぶと価値があがります。
もう少しで出口、というところまで来たら、ハイビスカス?が唐突に咲き乱れていました。南国の花のイメージがあるのですが、北の大地にも根を生やすのでしょうか。それともこれはハイビスカスでなくて別の花である可能性も?
ひたすら裏道を歩き抜いて、やっと目的の出口にたどり着きました。ここは札幌駅から1番近いので、正面入口ぽい雰囲気でした。入ってすぐの場所にこんな気持ちよさそうな芝生があります。ピクニックをしている親子連れの方などもおりました。そしてこの芝生のもうちょっと先のところに、大志を頂け(命令形)で有名なクラーク像もあるようでしたが、そんなことすっかり忘れて北大を後にしてしまいました。まあ見に行っても「フーン」以上の感想はないからいいのですが。
北大を出てからは、ひたすら真っ直ぐ歩いて行きました。大きなビルが立ち並び、完全にオフィス街です。10分くらい歩いて、ようやく目的地につきました。六花亭の札幌本店でございます。北大の中で疲れてからの時間を考えると20分くらいかかったのでまあまあ辛かったのですが、この旅最後の研修場所と思って頑張って歩きました。最初はビル街すぎて本当にここに六花亭があるか疑ったのですが、近づいてこの飾りを見て間違いないことを確信しました。犬の銅像もお出迎えしてくれています。チン太という正式名称があるらしいです。特に由来はないらしいので、名付けのセンスについて多少思うところがあります。
次は六花亭の札幌総本山に潜入致します。