4日目 その7 新千歳空港の六花亭〆から夜景(日常)まで

地下鉄に乗って中島公園から札幌までやってきました。ここからJRに乗り換えて空港まで向かいます。JR札幌駅に着いたら駅ビル?の1階の天井から布がたくさんぶらさがっていました。パッチワークみたいでかわいいのです。どうやらこれはその時開催されていた札幌国際芸術祭の展示?イベント?の1つのようでした。旅行前にHPを見つけて、「へー、芸術祭なんてやってるんだー、何か見に行ってみようかな」と思ったのですが、どこに行けば何を見られるのか、HPを見ても今ひとつよくわかりませんでした。それでスルーしていたのですが、後から再度HPを確認して、この布が芸術祭がらみということがわかりました。駅という日常の空間に、大さじ3くらいの非日常感が心地良い感じです。

最後の最後でこの旅唯一のJR北海道に乗車し、新千歳空港まで来ました。札幌からは40分くらいかかりました。結構遠いです。時間帯によっては中島公園から直通のリムジンバスも出てたみたいですが、残念ながら自分の飛行機の時間に合うバスがありませんでした。キャリーを引きずりながらお土産(主に菓子)がつまったバッグを肩にかけての移動はまあまあ辛かったです。

新千歳空港では美味しそうなものがたくさん食べられそうだったのでとても楽しみにしていたのですが、移動の疲れもあってか、あまりあちこち見て回る気になれず、ざっくり見回っただけではそれほど良いものが見つけられずでした。美瑛では買えなかった美瑛選果のパンを買おうと思っていたのに、午後もだいぶ回ったこの時間には当然のように売っておらず。ほたて醤油も見つかりませんでした。ソフトクリームは色々なお店で売っていましたが、売っていすぎてどこのお店のものを食べれば良いかを決められず。そして札幌の道産食材の店で買おうか迷ったホワイトコーンが売っていたのでちょっと見てみたのですが、札幌のお店の2倍の値段が付けられていて瞬時に買う気が失せました。サラリーマンが購入していて、札幌で買えば半額ですよ!と教えてあげたい気持ちにかられました。しかしあの人たちは寄り道する無駄な時間とできるだけ荷物になる時間を短するためにはお金を上乗せして払っても構わない人たちなのだから、そんなことは余計なお世話だな、とすぐ気づきました。

とりあえず2階、3階とざざっと見て回りましたが、良いものはないかじっくり探す時間はないので、絶対に外せないものをささっと手に入れていくことにします。まずは2階にある総合お土産店のスカイショップ小笠原に来ました。ここには新千歳空港限定の六花亭のお菓子があるのです。その名も「新千歳発」。結構そのままのネーミングです。要冷蔵ですがお土産で買って帰ることもできるようです。

1つだけ買いましたが、六花亭の小花柄の袋に入れてくれました。見た目は「(この道は)いつか来た道」そっくりです。サクサクパイにホワイトチョコがはさまれています。でも手に持つとパイが冷え冷えなので、これがいつか来た道と違うものであることはすぐにわかります。←この1文だけ読むと「ちょっと何言ってるかわからない」状態ですが、口の中に入れてみると、冷え冷えのホワイトチョコのアイスクリームの中に、いつか来た道を食べたときと同じほどよい酸味を感じました。見てみるとピンク色の層が中に仕込まれていました。これはハスカップのチーズクリームらしいです。パイははさみたてなのでやっぱりサクサクしたままだし、冷たさとハスカップの酸味がさわやかで美味しかったです。満足。

そして食欲を満たした後は物欲を満たします。空港でも買えると思って直営店でスルーしたお菓子を買うのです。お菓子と書いておいて1つ目がいきなりお菓子と違うブツでした。六花亭のお菓子は他のいろいろなお土産店でも扱っていましたが、限定のコラボお菓子を売っているだけあってスカイショップ小笠原が1番充実していました。唯一のお菓子じゃない六花亭土産は百鬼というドレッシングです。帯広にある六花亭のレストランで使われているようです。菜種油を使っているのが好感度高くて試しにと思って購入してみましたが、かけるだけでバランスの良い塩味、酸味、旨味が1度に付くので野菜サラダだけじゃなくて魚料理や肉料理にも使えました。一時何の料理にもこれをかけて百鬼味のおかずばかり食べている期間がありました。また北海道に行ったら手に入れたい自分用お土産の1つです。

もはや横浜でもどこかのデパートやスーパーに行けば簡単に手に入れられるマルセイバターサンドですが、やっぱりお土産として期待されているので買ってしまいました。10個入りはちょっと重いです。

そして初めて見たマルセイバターケーキも買わずには帰れませんでした。こちらも10個入りで、黄色いパッケージです。黄色というより美味しいお菓子が入ってそうなたまご色のほうが近い色か。

すごく期待して食べてみたのですが、ちょっと期待しすぎたせいで、思ったよりも普通の味でした。もちろんその土地じゃない、お土産製造工場で一括で作られてパッケージだけご当地仕様にした安っすい(値段ではなく)スポンジケーキのお土産お菓子に比べたら何十倍もおいしいです。バターケーキはしっとりしているしちゃんとバターが使われているし(全部じゃないかもだけど)間にはさまれているガナッシュも美味しいです。でもこれをお土産でもらったら、ああー、マルセイバターサンドのほうがよかったなー、と思われてしまう味かなあと思ってしまいました。バターサンドもう飽きた!という場合には良さそうですが。

六花亭以外にも芋系のお菓子が欲しかったので、カルビーのぽてコタンも買ってみました。

食べてみましたが、玉ねぎの甘みが結構強くて、しょっぱい系のお土産を欲している人にはちょっと物足りないかもと思いました。ビールよりもワインに合いそうです。飲まないから本当にあっているかどうかは知りませぬ。

絶対買わねばと思っていたものはすべて手に入れたので、残りの時間で他になにか買っておいたほうがいいものあるかなー、と空港内ぶらり散歩をしました。ロイズの店舗スペースがかなり広くて、工房もガラス張りにして作る過程を外から見えるようにしてくれていました。チョコレートは管轄外とはいえ、素早い手さばきは勉強になるのであります。

ロイズでは生チョコとかチョコポテトチップとか有名なお土産物の他に、パンも売っていました。ほとんどのパンは何らかの形でチョコレートを組み込まれているのですが、板チョコ1枚をドーンと挟み込まれているこのパンには度肝を抜かされました。全体的にお値段は空港価格のせいなのか、チョコレート大盤振る舞いのせいなのか、今まで見た北海道のパン屋さんの価格よりも高めでした。東京駅では同じくらいの価格帯で売っているパンはたくさんありそうです。

さすがに甘いもの疲れしたのか、これだけチョコを推されているのに、数少ない塩味系のパンからハムとトマトのパンを買ってしまいました。トマトの酸味がキリッとしていてこれは北海道でないと食べられないトマトの味の濃さと思い、チョイスは間違っていなかったと確信しました。

でもやっぱりチョコものも買っておきたいなー、と思い、チョコパイも買いました。食べられなくて家に持ち帰ったので、表面のチョコがけがバリバリに割れてます。中にもチョコクリームが入っていてこれもチョコ大盤振る舞いです。チョコレートはふつうのものよりもやっぱり美味しかったです。パイがもう少し美味しいと最高でした。でも持ち帰って次の日食べてるから味が落ちただけかもしれませぬ。

そうこうしているうちに旅立ちの時刻となったので、荷物を整理して飛行機に乗り込みました。ロンドンのときのように大幅に遅れることもなく、定刻通り旅立ち、あっという間に空の上です。少しずつ日も暮れて来ました。さようなら北海道。でもそう遠くないうちにまたこの景色を見に来ようと思いました。

帰りももちろんコーヒーを飲みます。雲の上のこの夕暮れを眺めながら飲むコーヒーはとても美味しいです。

1時間くらいスマホを眺めたりウトウトしたりしていたら、あっという間に東京に戻ってきました。眼下にはぽつぽつと光が増えてきます。

今回は飛行機の時間を自由に選べたので、羽田につく頃に夕暮れと夜景を同時に見られる時間帯を狙ってみました。狙い通りの景色が見られてご満悦です。

飛行機が着陸する頃にはすっかり日も落ちました。川の向こう側にはキラキラとした東京の夜景が広がっています。きれいだなーとは思いますが、あの夜景の中には自分の日常が含まれていて、現実でもあったりします。北海道の観光地の実力を見せつけられたこの数日間は、同じ日本なのに本当に別世界にいるようで新鮮でありました。おそらく、というかほぼ確実に札幌には訪れることになりそうなので、次は今回の心のこりをすべてはらしてこようと思います。(おわり)

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