土井善晴先生の料理教室 10月のごはん、11月の里芋

ロンドン旅日記の途中ですが、土井善晴先生の料理教室に行ってきたので記録しておきたいのです。10月はまだブログ書いてなくて記録できなかったので、今回は2ヶ月分まとめ書き。

教室は池袋のWACCAという商業ビルのイベントスペースで毎月1回、半年1クールで行われてます。生徒さんは全員で20人。土井先生だったら50人くらい余裕で集められそうなのに、なかなか贅沢な人数です。抽選で射止めました。1クール分一括払いと、開始時刻が早い、というのが結構ハードル高いかもしれないです。今期で3クール目ですが、以前は静岡から通ってきてる方などがいたそうです。

10月の1回目のテーマはごはんでした。最初に20分くらい土井先生の講義があり、その後デモ、最後に試食というスケジュールです。土井先生でお米といえば、やはり洗い米。

講義でも洗い米の説明をされていました。実はこのツイート見て洗い米やってみたのですが、うまくいったのは最初の1回だけで、後数回は固く炊きあがってしまい、失敗でした。それ以来、やっていなかったのですが、講義でコツを聞いて実践してみたところ、とても美味しく炊きあがりました。それ以来ずっと洗い米でご飯を炊いてます。

コツは、写真の通りビニールの口をきっちり止めること。洗い米は洗いあがったお米についた水滴だけを吸水させるので、時間を空けて炊くなら、水分が必要以上に飛ばないようにぎゅっと口を閉めないといけないそうです。洗いあがったら15分くらいザルに上げておいて、ビニールじゃなくてジップロックに入れて、空気抜いて口をぴっちり閉めてます。これで炊飯器でもツヤっとふっくらしたご飯が炊けます!

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試食では、先生が全員分のおむすびを握ってくれました。きょうの料理神回と言われる、あの伝説の塩むすびが食べられるなんて…!先生はテレビの通りさらしの清潔なふきんでざっくり握った後、手に塩をまぶして2回だけ握って形を整えてました。ほとんどおむすびには触ってない。しかも殺菌力のある塩をまぶして握っているので、衛生的なのかもです。塩むすびの添えられているのは先生のお宅で漬けられた糠漬けのきゅうりと茄子です。

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そして早速食べてみる塩むすび。2回しか握ってないのにしっかり塩味がして、中のご飯はふっくら。握り方によってこんなにご飯の味が変わるなんてびっくりです。試食の時先生が1テーブルずつ回ってくれるのですが、その時に、塩でしっかり周りをコーティングして、壁を作れば中はほどよく水分が保たれる、とおっしゃっておりました。

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その他のメニューはきのこ汁。鶏肉が入っていてボリューム満点です。だし汁は使わないレシピでした。きのこを数種類使うといろいろなダシが出て美味しくなるそうです。あとお水から材料を煮るのがポイントなのかな?ご飯、汁物、お漬物だけなのに、どれもしっかり味がして、とても満足感がありました。おかずがたくさん並んでなくても、美味しい夜ご飯にできるんだなあというのが発見でありました。

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ごはんの上に乗っかっているのは、これまた土井先生のお宅で作られたいくらの醤油漬けです。宝石にようにキラキラしています…!味付けはほんの少しにするのがポイントだと言っていたような。作らないだろうな…と思ったのであまりよく聞いてませんでした…

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さて11月です。まずは白菜漬けからスタート。レシピの「作りやすい分量:2株(4kg)」に震える一人暮らしであります。見本として出てきた美しい白菜、スーパーで売っているものよりだいぶみっちりしていて葉が詰まっています。

もう4kgを漬ける樽の大きさを見てたら、狭い我が家のどこに置けば…と思ってしまいやる気を失ったのですが、漬物をするときに、重しの重さにとても気を使う必要がある、ということは目からウロコでした。今まできゅうりなどの浅漬けくらいは漬けたことがあるのですが、重ければいいかと思い適当に水を入れた瓶を乗せてました。重ければ野菜から必要以上に水分が抜けてかたくなってしまったりするので、きちんとレシピにのっている%の重量を守る必要があるとのこと。そうだったのか。。

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2品目は里芋の煮ころがしです。新鮮な里芋は洗いながら簡単に皮がこそげられるそうです。山形から取り寄せたというこの里芋も、包丁の背でさっさと皮がこそげていきました。皮が固いものは六方剥きにすると言う方法がありますが、この場合はきちんと下茹でしないとぬるつくとの事。新鮮で皮がこそげられたものは、このまま油で炒めて煮ころがして良いそうです。

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煮ころがしは、油で炒めた後に調味料を入れて煮て、お芋の周りで油と味が乳化している状態が正解との事。中まで味がしゅんでいるのは煮物であって煮ころがしではない。その言葉通り、試食のお芋の中は真っ白で美しかったです…お箸で切る時乳化した部分が付いてしまいましたが…そして、乳化したしっかりした味付けが淡白でホクホクした里芋に絡んでこの上なく美味でした。醤油と砂糖と酒だけで味付けたとは思えない深い味わいです。乳化すごい。

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3品目は豚汁。鍋の写真を撮ってたら、先生が撮りやすいように角度をキメてくれましたw。豚バラ肉、大根、人参、白菜が具です。これも水から煮ておりました。だし汁を使っていましたが、油で炒めて水で煮ても良いそう。だしにする時、具の味が濃いものの場合は、煮干しダシが相性が良いらしいです。

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今月も幸せな1汁1菜+漬物の定食が出来上がりました。やっぱり汁物のボリュームがあることが全体的な味の満足感を出すポイントなのかな。ごはんは長野県の飯山市のものだそうです。コシヒカリで有名な魚沼市の反対側にあり、こちらでも美味しいお米がとれるのだとか。写真では伝わりづらいですが、ツヤツヤ、ピカピカでした。やたらに値のはる高級品じゃなくて、有名でなくても美味しいものがある場所を知っている人は強いよなー。


1つ1つが飛び抜けて美味しいから、1汁1菜でもちゃんと満足できるんだな、きっと。早く本も読もう…

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全部美味しかったのですが、1番意外だったのは白菜漬けに切りごまの組み合わせです。発酵して少しだけほろ苦くなった白菜に、香ばしいゴマがとても合いました。白菜は1ヶ月漬けられたものだそうですが、えも言われぬ美味さであります。100g770円で売ってくれまいかと真剣に思いましたです。

今月は試食の時に、ずっと気になっていた先生の打ち出しの雪平鍋についても聞けて、とても満足でありました。同じものはもう売ってないそうですが、3ミリのものが良いということを教えてもらいました。来月はおせちとの噂があるので、先生の黒豆を食べるのが今から楽しみなのであります。

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