Day5 その2 ランチは花と緑に囲まれて London2016
テート・ブリテンでの美術鑑賞を終え、地下鉄を乗り継いでハイドパークの向こう側までやってきました。ロンドンには私有地みたいなんだけど、解放されていて庭などに自由に入れる集合住宅が結構ありました。ここも柵で囲われた普通の集合住宅の中庭のようだったのですが、門は開けっ放しになっていて、空いている時はご自由にどうぞ的な看板がかかっておりました。同じ駅で降りた乗客たちがずんずん通り抜けていくので、真似して通り抜けてみました。斜め横断した方が歩く距離は短くなるのであります。こんな空間を解放してくれるなんて太っ腹です。
あたりは高級そうな家々が立ち並び、完全な住宅街だったので、本当にこんなところに目的地があるのかな?と思いました。しかし恐る恐る歩いていると、住宅と住宅の間にこんな細い小道があらわれて、この奥に目的の場所が広がっていることが確認できました。Crifton Nurseriesという高級ガーデンショップです。奥にチラ見えする生い茂る緑たちに、早くもときめきが止まりませんでした。
小道を通り抜けると、すぐに空がひらけて、広々とした空間が現れました。そこら中にこんな風に植栽が並べられております。日本のお花屋さんとあまり変わりはありません。
熱帯に生えてそうな緑強めの植物コーナーもあります。
お花もあります。黄色いやピンクのパンジー?ヴィオラ?の並びに、フラワーマーケットでも目撃した、小花がたくさんついた謎の稲っぽい植物もありました。名前はわかりませんでした。
紫陽花コーナーもありました。日本ではあまり見かけない、マゼンダ色の紫陽花が、やっぱり目を引きます。
よく見るとちょっとグロい、こんな花もありました。これはバラだろうか。結構大きさもあります。何かに侵食されたかのようにも見えますが、ちょっとユルキャラのようにも見えます。どちらにしてもずっと見てると病みそう。
ガーデニンググッズを売っているこんなお洒落なショップもあって、ガーデニングが趣味の方は半日時間が潰せそうな空間となっておりました。自分はガーデニング不適合者(すぐ枯らす)という自覚があるので、覗くこともしませんでした。
ここに来たのは、ガーデニングの本場のショップを探索してみることではなく、ランチを食べるためであります。奥まで進むと、右手に大きなビニールハウスが現れます。ここがガーデニングショップの中にあるカフェ、The Quince Tree Cafeです。ビニールハウスなので外の緑とひと続きのようになっており、とても気持ちが良い空間です。入ってすぐは壁がなく、外と同じ空気が流れるテラス席になっていました。でも屋根はあるので、急な雨でも安心です。
そして、このドアを隔てた反対側は
こんな風に壁で囲われたカフェ空間となります。でも大きな窓の外には緑が広がっているし、屋根も半透明で開放感があり、こちらもとても気持ちが良いです。
案内された席は入り口のすぐ近くでした。入り口側から奥のキッチン側を撮るとこんな感じです。上からぶら下がった花のオブジェがポイントになっていて可愛いです。平日の午後とあって人もあまりおらず、ゆったりしてました。日本人のグループが目の前の席にいらしたのですが、旅行者ではなくて駐妻ランチといった感じでした。他のお客さんも地元の方々ふうで、のんびりした雰囲気です。
とりあえずカフェオレとタルティーヌを頼みました。カフェオレはすぐにやってきました。美術を鑑賞した後、緑の空間で摂取するカフェインは最高であります。各テーブルには1つずつ当然ながら本物のお花が飾られておりました。このテーブルはこでまり。可憐なこでまりに、こんなキラキラした花器もなかなか合うんだな、と思いました。
しばらくしてやってきたタルティーヌです。アボカド、マッシュルーム、半熟卵、トマト、スイートチリという単語に興味を惹かれて頼んだのですが、予想外の芸術的な盛り付けに「なんじゃこら」という感想が飛び出ました。それぞれよい感じにカットして乗せられてくると思ったのに、トマトなんて枝付きじゃねぇか。「イギリスの食べ物はマズい」という定説を思い出しながら、恐る恐るアボカド・マッシュルーム側をナイフでカットし、スイートチリを少し絡ませて食べてみました。あれ?美味しい?予想外の美味しさが最初信用できず、今度はトマト・ゴマで作られたタヒニペースト側もカットして食べてみました。何これ、スイートチリと半熟卵とめちゃ合う!思いつきだけで組み合わされたようなこの食材たちが、不思議と一体感を持って全員で美味しさを編み出しておりました。すべての味を黒いカンパーニュが受け止め、まとめてくれています。イギリスの食べ物はマズい、という定説は忘れました。最後まで飽きずに美味しくいただけました。
カフェオレとタルティーヌだけなのにやっぱり2000円越えしたので、外食辛い、でも今日は最後の夜だから、夜も外食したいなあと思いながら、とぼとぼお店を出ると、すぐ横にレンガの建物がありました。ここも何かのショップのようです。中に入ってみました。
中はこんな風になって、花や植物をモチーフにした雑貨を取り扱っているショップでした。ここも天井はガラスになっていて開放感があります。内装もかわいいし置いてある商品も全部好みです。あまりにも好きな感じだったので、ブロンディの自然なウェーブの髪を後ろで1つにまとめてた、きれいな店員さんにお願いして写真をくまなく撮らせてもらいました。日本だと嫌がる店員さんも多いですが、海外だとお店の中の写真撮らせて、というと大体どうぞどうぞご自由に(ニコっ)って感じで快諾してもらえます。
ここに生けられているお花は本物でした。下向きの花びらにポンポンが付いている花なんて見たことがないので、最初は造花かと思いました。1番目立つところに売り物じゃない花を飾る感覚いいな。
カード類も全てお花や植物モチーフです。好みの絵が多かったので隅から隅まで物色しました。
結構悩んでこの2枚だけにしました。こう言う繊細なタッチに弱いです。猫かわいい。お土産であげちゃったけど。
赤い実を飾ったちょっとクリスマスっぽいコーナーもありました。カゴの色とテーブルの無垢板と赤いさし色のバランスとか、全てが好みすぎる。
グレーの壁にピンクもかわいいです。ノートやメモ帳などの文房具や、ラッピングペーパーなどもありました。全部植物がモチーフです。
この机の水色は、一見やりすぎかなあと思いましたが、後ろのリボンたちとのバランスも良くて、不思議と馴染んでました。センスとはこのことか。
カードしか買わなかったのにだいぶ長居してしまいました。窓から見える中の光景がやっぱり可愛くて、後ろ髪引かれてしまいました。植物に興味がなくても、カフェとこの雑貨ショップが素敵なので、わざわざここまで来る価値は十分にあると思いました。
美味しいご飯と素敵な空間でフクフクした後は、この近くのお散歩スポットに行ってぼーっとします。