Day6 その3 キャロットケーキ、バノフィーカップケーキ、突然の電話 London2016

ロンドンに滞在できる残り時間もあとわずかとなってきました。思い残したキャロットケーキが食べたくて、再び3日目に訪れたOttolenghiに向かいました。本当は違う店舗へ行きたかったのですが、一番近い店舗がSpitalfieldsだったので、効率良く動くために同じお店です。前回訪れた時は週末だったので気付かなかったのですが、この辺りはオフィス街のようで、スーツの人々がちょうどお昼ご飯を食べるためにウロウロ歩いてました。そういえばこの店の周り、人気ないなーと思っていました。オフィス街なら納得です。Google Map先生に近道をお尋ねして、提示された裏道をずんずん歩いてたら、羊?を乗せたかわいいゲートがありました。何かの入り口で出てこれなかったらどうしようと心配しましたが、特に問題はありませんでした。時々Google Map先生は通れない道を提示してくるので、油断は禁物です。

そしてやってきました、Ottolenghiであります。前回来た時とお菓子のラインナップが結構違うので、それだけでテンション上がりました。早い時間のせいか種類も充実してます。キャロットケーキもガッツリありました。フルーツタルト類は見た目のデコレーションも華やかで良いです。ブルーベリーのケーキとか、生のフルーツが乗っかっていると思しき物も、すべて常温、ショーケースなしのところに置いてあります。大丈夫なんだろうか。日本みたいに湿気が満点じゃないから、いいのかな。

チーズタルト、チョコレートケーキ、ウイークエンド風のミニパウンドケーキなどもあります。食べてみたいものがありすぎてオロオロしました。食べられない分は日本に持って帰りたかったのですが、ここのケーキは意外と半生ぽいものが多いので、飛行機の中は耐えられなさそうと諦めました。今思うとウイークエンドはイケたんじゃないかな…と思います。なぜ諦めた。

クロワッサンやデニッシュなども充実してました。散々悩みましたが、このアップルバニラケーキメープルシロップ風味をどうしても食べてみたくて、キャロットケーキと1カットずつ購入してしまいました。空港に行くまでに食べ終えれるか不安なボリュームでしたが、あまり深く考えないようにしました。頑張ればきっと食べられる。

Ottolenghiをでて、前回来た時もウロウロしたOld Spitalfield Marketをまた覗いてみました。マーケットに出店しているお店が曜日ごとに違うという話を聞いたからです。アンティークの雑貨を売ってるお店とかないかなー、と期待していたのですが、安そうな化繊のワンピースをディスプレイした同じ洋服の店などしかなく、目新しいものを売っている店はありませんでした。一応ぐるっと一回りしたところ、中古のレコードやCDを売っている店が出店していました。あまり興味はなかったのですが、飾られていた向かって左のこのNMEにとても見覚えがあったので記念に撮りました。The Charlatansのティム・バージスが私のアイドルだった頃、友達がイギリスに行った時お土産で買ってきてくれたNMEだったからです。手持ちの角材とスチレンボード(当時建築科で模型用の材料が常に手元にあった)でこのNMEが入る大きさの額縁を作って部屋に飾ってました。懐かしい。HPみたらCharlatansが今も現役バリバリなんだということがわかってうれしかったです。聞いてないけど。

マーケットに出店しているお店はつまらなかったのですが、マーケット周りの店舗に気になるお店がありました。前回は素通りしていたCollectifという洋服屋さんにヴィンテージ風のかわいいワンピースがディスプレイされていたのです。吸い込まれるように中に入ってしまいました。古着っぽいデザインなのですが、新品の既製品で、サイズ展開も豊富で値段もお手頃でした。やり過ぎていない、普段でも着られそうな服を何着か試着し、チェックのフィット&フレアのワンピースとリボンのシャツを買いました。シャツはセール品だったので、二つで80ポンドくらいでした。お手頃。店員さんがずっとニコニコしていて優しくて、試着してチェックのワンピースをレジに持って行ったら、「このワンピースを着たあなたはきっとゴージャスね!」とか言ってくれて気恥ずかしかったですが、もうお会計の段階なのに褒めてくれて嬉しいなー、と思いましたです。

その後、すぐ近くにあるので、Brick Lane Marketにも行ってみました。こちらはアンティークの服や雑貨を多く取り扱っているマーケットとのことでした。マーケットの本番は日曜日らしいので、平日であるこの日は、店舗を構えるお店だけが営業しているようでした。服はもういいので雑貨を見たかったのですが、パラパラ見回したところ服を扱っているお店しか見当たりませんでした。特にお店には入らず、ザーッと見回すのみで終了しました。でも今まで見たマーケットの中では、昔ロンドンに対して抱いていた雰囲気に1番近かったです。いかにも音楽が好きそうな、バンドをやっていそうな個性的な人たちが、ブラブラ歩いてました。ティム・バージスが自分のアイドルだった頃に来てたら、ここが1番好き。と思っていただろうと思いました。

音楽好きそうな人たちがブラブラしているだけあって、またもやラフトレがありました。試聴機などあれば中に入ってロンドンで流行っている音楽でもチェックしようと思ったのですが、やっぱりそういうものは置いてなかったです。そろそろタイムリミットが近づいてきたので、家に帰ります。

乗り換えの駅まできたら、時間がありそうだったのでもう1つお店に立ち寄ることにしました。目的のお店に向かっていたらクロナッツでおなじみ、N.Y.のドミニク・アンセルベーカリーがオープン予定の店舗を見つけました。ロンドンでも行列になるのでしょうか。オープンしていたら、日本にもあるというのに、ここにも寄ってしまっていたと思われます。

ドミニク・アンセルベーカリーと同じ通り沿いの先に、最後の目的のお店が見えました。想像以上にラブリーな店構えに少しビビります。遠目から見てもくっきりわかるパステルピンクのお店。

Peggy Porschnにやってきました。入り口がお花のゲートなっております。ここまでラブリーだと自分は若干引いてしまいますが、女子の好きなセンスを詰め込んだ感があるので、女子力が高い人たちを連れてきたら、間違いなく喜んでくれそうです。中にも席があるのに、やっぱりみんな外のテーブルでお茶しています。パリジェンヌ&パリジャンとロンドナーのテラス好きはガチです。イタリアとかスペインでも同じじゃないかと思ってる。

お店の中も抜かりなくラブリーです。ピンクのバラの花が飾られたテーブルの上にはシャンデリアがキラキラしています。ペギー・ポーションはシュガークラフトのスクールもやっていて、日本から習いに来る人もいるようです。一般的にはカップケーキが名を馳せているようです。

ショーケースの中はやっぱりカップケーキが一番良い場所を占めてました。デコレーションされたホールのケーキもあります。上の段にはそのケーキをカットしたと思われるレイヤーケーキが置かれていました。日本に帰って食べられるように、何か日持ちのするお菓子でも買おうと思ったのですが、やっぱりショーケースの中のキラキラに心奪われてしまいます。

どのカップケーキも見た目のデコレーションがとてもかわいいので、何を注文するか迷いました。でもここは、イギリス人が大好きなバナナ+トフィー=バノフィーパイのカップケーキ版:バノフィー・カップケーキにしよう、と真ん中の段の一番手前にあるバナナが乗っかったチョコレートのカップケーキを買いました。本当は2個くらい行きたかったのですが、結構ボリュームあるので1個で我慢しました。というかさっきケーキ2切れ買ったので、1個ですら食べられるのかどうか謎です。しかし後数時間でロンドンを去ることになるし、思い残すことなく食べておきたい、という気持ちが抑えられませんでした。バノフィー・カップケーキの他には日持ちしそうなチョコレートのお菓子を買ってお店を出ました。

国鉄の駅に到着すると、今日も電車が遅れているようで掲示板にはDelayedの表示しかありませんでした。またか…。平日の昼間なので改札の外で待っている人はあまり多くありませんでした。ケーキを食べる時間を考慮して、少し早めに切り上げてきたので多少余裕はありますが、それでも1時間以内には帰れないとキツいなあと思いました。電車が遅れていなかったら20分で帰れる距離の駅です。

焦ってもしょうがないので、改札近くにあったニールズヤードでバラの香りのハンドクリームをお土産に買いました。日本ではこのハンドクリームは売ってないようです。全体的に日本で買うより3、4割くらいは安いかなという印象でした。日本よりは安いけど、やっぱりロンドンでも少しお高めの価格と思ったので、自分用のものを買うのはやめておきました。

買い物を終えて改札の前に戻ると、電車は動き出していました。ホームの電光掲示板に流れていく駅名も目を見開いてチェックし、最寄駅が表示されることを確認してから電車に乗りました。今日は何事もなく最寄駅に到着し、この電車に乗るのもこれが最後だな、と色々痛い目にあいましたが、少々感傷的な気持ちでマンションまでの道を歩いて帰りました。

部屋について買ってきたケーキをリビングのテーブルに置き、買い物したものをスーツケースに詰め込んで、さあお茶しよう、と部屋を出ようとした時、自分のスマホの電話が鳴り響きました。海外旅行中に電話が鳴ったことが今までなかったので、本当にびっくりしました。番号は見たことがないものでしたが、実家で何かあったのかな?とドキドキしながら電話に出ました。

この電話が、いろいろトラブル続きだったこの旅を締めくくる最大のトラブルを告げる電話であることは、次に詳しく描かれるのであります。

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